イベント制作視点で見た、CES2019視察レポート(1) -Tech West編-

イベント制作視点で見た、CES2019視察レポート(1) -Tech West編-

2019年平成最後の1月、念願のCESへ初参戦してまいりました。
弊社の特性上、「創る側」の視点からレポートしたいと思います。

今回は、CESメイン会場のうちの1つ、Tech Westエリア(Sands Expo / Venetian)で印象に残ったところをご紹介します。

 

レジストレーション

Webから事前登録の上バーコードを持参し、空港や各会場の窓口でチェックイン、パス発行をおこないます。海外からの来場者が多い特性上、空港に窓口を置いてチェックインができるのは、日本では無い便利さ、そして規模感を表しています。

しかし、弊社の社員が1名エラーではじかれてしまい、空港でもSands入口ブースでも発券ができませんでした。問い合わせたところ、少し奥まった場所にある「Customer Service」に行ってくれとのこと。これは、全チェックイン窓口で対応してくれるとありがたかったです。

 

EUREKA PARK

まずは、世界中のスタートアップが集まるEUREKA PARKを回ってみました。
全てじっくりと見て回ったとしたら、1日では足りなさそうです。入口のこだわったゲート造りや絨毯も、海外の展示会ならでは。

世界各国のブースが、国ごとに展示されています。

注目したいのがフランスパビリオンです。もっともコマ数が多いため、システムブースの連結展示ではありますが、上部行灯、木天板のカウンター、R型の照明、オリジナル間仕切り、リース品も全て木目で揃えるなど、ブース数が多いなりに統一感にこだわった展示ができていました。フランスのやる気を感じます。

 

イスラエルパビリオンは、黒システム枠に、行灯パネル、高さを出すことでカラフルなタイトルが目をひきます。

決して豪華なブースではないのですが、システム枠の配置や抜き方が上手です。

システム枠をあえて外す、木目調を使う、パネルを縦にはめる。システムとシステムの間に天板を敷きカウンターにしてしまうなど、日本のお家芸かと思えるシステムも使い方が自由自在です。
低予算だったとしてもほんのちょっとの工夫で、ど定番ブースを「オシャレ」にすることができるかもしれません。

 

Amazon/AWSルーム

続いて2Fに上がり、Amazon/AWSルームです。

Amazon/AWSは、1部屋をまるごと押さえてブランドイメージを表現しています。クリエイティブは、Echoリングを意識した円で統一されていてスタイリッシュ。
中央に車両(Alexa対応)、周りをAlexa体験が具体的にできる機器を、これまた円状の造作で統一して設置しており、無意識にEchoのリングをイメージさせられます。
円筒のブースもあり、中でスタッフの説明を受けることもできました。
部屋の中ではありますが、天高(バトン)も充分にあり、吊るしたリングのカラーリングで各カテゴリのエリア分け&宙に浮いた電飾文字がわかりやすく、また中央メイン展示の高さを調整することにより、空間をうまく活用していました。

 

HallC

Amazonを出て、お隣のHallCに入っていきます。

ここは日常生活シーンでのプロダクトが集まっています。やはりC向けプロダクトが多く集まるイベントだけあり、どのブースも家、家、家!家庭環境での使用をイメージさせるため、ブースの造作が「Home」ばかりです。

ここでのポイントは、完全に仕切らないこと。圧迫感を無くし、ほどよい抜け感をつくることです。

天井・照明・展示機材との高さのバランスを実際の家に近くすることで、実際の使用環境をイメージしやすくなります。(もちろん天井の高さをなるべく高くすることで他ブースより目立たせるということは重要ですが)

 

一部例外。Amazon「Key」のブースです。
リングを使ってブースを目立たせつつ、庭まで再現しているおうちを発見!
鍵のソリューションのため、おうちについてドアを開ける瞬間を想起させる意図なのでしょう。芝生も木も本物を置いており、考え抜かれたブースでした。

 

その他、日本であまり見ない、円で囲われたブースがいたるとことにありました。

統一の機材ではないため欧米の企業でよくあるのですが、展示会用に事前に作っておき、倉庫保管で持ち回りなのでしょう。毎回仮設では創れるクオリティにも限界があり、予算も厳しいため。自社のプロダクトを最大限に表現するため年間予算にてつくっておくのも良いのかもしれません。

 

AWARDS SHOWCASE

さらに付近のHallに突入。「AWARDS SHOWCASE」では受賞プロダクトをまとめて見ることができました。同じ部屋内に、CES2020のブース申込みができるラウンジも併設されています。アクリルで仕切られた部屋なので、すでに来年のブースの予約がどんどん入っているのがわかります。

 

Sandsとベネチアンホテルの間にある、普段レストランやバーを営業しているお店が、各企業に貸し切られ、パーティがおこなわれています。写真はIntel。光と造作のバランスが素晴らしいです。個人的には、入り口のアーチも光らせたいですが。
このようにパーティにも力を入れるのは日本ではあまり見られないですね。こちらに招待される方は、より特別感を感じられることでしょう。

 

関連記事はこちら:

イベント制作視点で見た、CES2019視察レポート(2) -LG / SAMSUNGブース-

イベント制作視点で見た、CES2019視察レポート(3) -SNS投稿映えするブース-